第44回長野県看護研究学会開催に寄せて
第44回長野県看護研究学会
学会長 松本清美
日頃、長野県看護協会の事業ならびに運営にご協力いただき、誠にありがとうございます。
現在、超高齢多死社会の進展の中で長野県の人口減少は想定よりも早く進んでおり看護職の働く場所は病院から在宅や施設等に広がっております。あわせて、生産年齢人口の更なる減少等の人口構造の変化と少子社会の中で看護の担い手は減少し、看護ニーズは増えると想定されています。また、ICT化やDXの導入など目まぐるしく変化する社会経済情勢や直面する課題等が存在します。
長野県看護協会では2025年を目途にした将来ビジョンを策定し、「つなぐ看護」をキーワードに、看護の現場において看看、多職種との連携を積極的に推進し、学会においても「つなぐ」をテーマに据え、開催をしてまいりました。
2025年度の総会において、2040年を目指した「長野県看護協会将来ビジョン2.0」を公表し、看護職はもちろんですが関係者の皆様、住民の皆様と共有していく予定でおります。新ビジョンでは「つなぐ看護」をさらに前進し、「ともに看護」として掲げることで住民にとって身近な存在である看護職として、住民の皆様とともに、しあわせな暮らしと健康長寿を目指してまいります。
そこで、今年の学会のテーマは新ビジョン公表年度として「看護の価値創造と未来」~ともに生きる・ともに暮らす・ともに働く~といたしました。
特別講演に緩和医療専門医の木澤義之氏をお迎えし、「重い病気を持つ人とこれからの医療・ケアについて話し合う」をテーマに講演いただきます。病を持つ人に寄り添う時、看護職はどうあるのかを考えていきたいと考えます。また、教育講演として、瀬戸僚馬氏には、看護DXを理解していただけるよう、「DXを通じて考える看護の未来」をテーマに講演いただきます。特別講演、教育講演は登録者に向けて後日オンデマンド配信を予定しております。
会員の皆様には、研究発表や症例報告、業務改善報告など現場での疑問や課題を演題として、たくさんの登録をお待ちしております。
今年の大会は、昨年に続き全員会場参加といたしました。会場で皆様とお会いし、対面の喜びを感じながら知見、情報を共有し、「ともに看護」への想いを共感できる時間となることを願います。